釣った魚を安全に食べる|アニサキス、ヒスタミン、フグ
自分で釣った魚をその場で料理するのは、キャンプの楽しみのひとつです。魚には、ほかの食材とは違う注意が3つあります。
1. アニサキス
アニサキスは魚に寄生する虫で、幼虫は長さ2〜3cm、幅0.5〜1mmくらいの、白い少し太い糸のように見えます(厚生労働省)。厚生労働省によると、令和6年のアニサキスによる食中毒の患者は年間337名でした。食べてから12時間以内に、激しいみぞおちの痛み、吐き気、嘔吐を起こします。
死ぬ条件と、死なない条件
| 方法 | 厚生労働省の説明 |
|---|---|
| 冷凍 | −20℃で24時間以上 |
| 加熱 | 70℃以上(瞬時)、または60℃なら1分 |
| 酢、塩漬け、醤油、わさび | 一般的な料理で使う程度では死なない |
厚生労働省の冷凍の目安は、主に魚を扱う事業者に向けて書かれています。家庭の冷凍庫の温度は製品や使い方で違うので、生で食べるなら、まず加熱か、目で見て取り除くことを考えてください(このサイトからの提案)。
さばき方
- 幼虫は魚が死んで時間がたつと、内臓から筋肉に移る。丸ごと1匹のときは、速やかに内臓を取り除く(厚生労働省)。
- 内臓を生で食べない(同)。
- 魚が生きているときから筋肉の中にいることもある。白い糸のようなものを見つけたら取り除く(同)。
2. ヒスタミン
サバ、カツオ、マグロ、サンマなどの赤身の魚は、常温に置くと菌が増えてヒスタミンができ、食中毒の原因になります(消費者庁)。ヒスタミンは一度できると、加熱しても減りません。
- 自分で釣った魚でも、すぐにクーラーボックスに入れるなど、常温に放置しない(消費者庁)。
- エラや内臓は、釣った後できるだけ早く取り除く(同)。
- 口に入れたとき、唇や舌先にいつもと違うピリピリした刺激を感じたら、食べずに捨てる(同)。
- 症状は食べた直後から1時間以内に、顔、特に口の周りや耳たぶが赤くなり、頭痛、じんましん、発熱など(同)。
予防のかなめは「増やさない」、つまりすぐに冷やすことです(消費者庁)。
3. フグ
厚生労働省は、フグの種類の見分けは素人には難しく、食べられる部位もフグの種類によって違うため、素人判断で扱ったり調理したりするのは危険だとしています。釣れたフグは、持ち帰って料理しないでください。
キャンプでの手順(このサイトからの提案)
- クーラーボックスに氷か保冷剤を多めに入れて出かける。
- 釣れたら、すぐに締めてクーラーボックスへ。
- 早めにエラと内臓を取り除き、内臓はその日のうちに処分する。
- キャンプでは刺身より、焼く・煮る・揚げるなど、中までしっかり火を通す料理にする。
まな板や包丁の衛生は野外の調理と炊き出しの食中毒予防にまとめています。
ふだんは
釣った魚はすぐにクーラーボックスで冷やし、エラと内臓を早めに取り除きます。
もしもの時は
災害時など冷蔵が難しいときも、魚は十分に加熱して食べ、鮮度に不安があるものは食べない判断ができます。
出典と調べた日
- 厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」 (2026-10-31 に確認)
- 厚生労働省 WEBマガジン「アニサキスによる食中毒を予防しましょう!」 (2026-10-31 に確認)
- 厚生労働省「アニサキス食中毒に関するQ&A」 (2026-10-31 に確認)
- 消費者庁「ヒスタミン食中毒」(令和5年3月30日更新) (2026-10-31 に確認)
- 厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:魚類:フグ毒」 (2026-10-31 に確認)