毒きのこと有毒植物|山菜・野草・家庭菜園の「確実に判断できないものは食べない」

春の山菜、秋のきのこは、野外の楽しみのひとつです。けれど厚生労働省によると、毒のある植物を食用の植物と間違えて食べる食中毒は実際に起きています。きのこや植物などの自然毒は、細菌による食中毒より件数は少ないものの、致命率の高いものがあるとされています。

いちばん大事な決まり

厚生労働省は、植物についてもきのこについても、同じことを呼びかけています。

食用と確実に判断できないものは、絶対に採らない、食べない、売らない、人にあげない。

農林水産省も、不安なもの、疑わしいものは食べない勇気も必要で、迷ったら近くの保健所に相談するよう勧めています。

間違えやすい組み合わせ

毒のある植物・きのこ間違えやすい食用のもの過去10年(平成28年〜令和7年)
スイセンニラ、ノビル、タマネギ74件・患者227名・死者1名
イヌサフランギボウシ、ギョウジャニンニク、ジャガイモ、タマネギ22件・患者30名・死者13名
有毒植物の合計―218件・患者688名・死者17名
ツキヨタケ(きのこ)ヒラタケ、ムキタケ、シイタケ―
クサウラベニタケ(きのこ)ウラベニホテイシメジ、ホンシメジ、ハタケシメジ―

植物の件数は厚生労働省の表、きのこの組み合わせは同省の毒キノコのページによります。イヌサフランは件数のわりに死者が多く、厚生労働省のリスクプロファイルは、葉をギボウシやギョウジャニンニクと間違えて食べる中毒が起きているとしています。

見分けのヒント(厚生労働省)

  • スイセンの葉はニラによく似ていて、鱗茎はタマネギと間違えやすい。葉を揉むか切ると、ニラはニンニクのような強いにおいがするが、スイセンのにおいは弱く青臭い。
  • ツキヨタケは、食後30分〜1時間程度で嘔吐、下痢、腹痛などを起こす。
  • カエンタケは、触れるだけでも炎症を起こし、食べると死亡する場合もある。

見分けのヒントは、迷ったときに「食べない」と決めるための材料です。においで確かめたから大丈夫、と判断する根拠にはしないでください(このサイトからの提案)。

最近の例

  • 令和7年には、有毒植物の誤食による食中毒が17件、患者40名、死者1名報告されている(厚生労働省の事務連絡、令和8年3月)。
  • 庭のプランターに園芸用に植えていたイヌサフランの球根を玉ねぎと間違えて調理し、亡くなった例(令和7年)。
  • 親戚から「ニラ」としてもらった植物を調理して食中毒になった例(同。植物はスイセンで、有毒成分ガランタミンが検出された)。
  • 遊歩道に生えていたきのこを採り、加熱せずに食べて発症した例(令和8年、厚生労働省の事務連絡)。

厚生労働省は、患者の多くを高齢者が占めていること、有毒植物が野菜や野菜の苗として売られていた例もあることを挙げています。

山菜採り・きのこ狩りで

  • 山菜に混じって有毒植物が生えていることがある。一本一本よく確かめて採り、調理の前にもう一度確かめる(厚生労働省)。
  • 毒きのこは食用きのこと同じ場所に生えていることがあり、混ざると後から見分けるのは難しい(農林水産省)。
  • きのこには個体差があり、インターネットの画像検索の結果から食べられると判断するのも危険(厚生労働省)。
  • 毒には加熱しても分解しないものが多い(農林水産省)。
  • 人からもらった山菜やきのこによる食中毒も多い(農林水産省)。もらったものも、確実に分からなければ食べない。

家庭菜園で

厚生労働省は、野菜と観賞植物を一緒に植えないよう呼びかけています。農林水産省も、限られた場所で野菜と花を育てると、勘違いで園芸植物を食べてしまう事故が起きやすいとしています。植えた場所に名札を立てる、花の球根は野菜と別の場所で保管する、などの工夫が役に立ちます(このサイトからの提案)。

食べてしまったら

体に異常を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。食べた植物やきのこが残っていれば、持っていくと診断の手がかりになります(このサイトからの提案)。厚生労働省によると、トリカブトは食後10〜20分以内に、しびれや嘔吐などの症状が出て、呼吸不全に至って死亡することもあります。

野外の調理全体の衛生は野外の調理と炊き出しの食中毒予防をご覧ください。

ふだんは

山菜やきのこは、確実に知っている種類だけを、一本ずつ確かめて採ります。家庭菜園では野菜と花を分けて植えます。

もしもの時は

食べ物が限られるときでも、見分けに自信のない植物やきのこには手を出さず、体調を崩さずに過ごせます。

出典と調べた日

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