配慮が必要な家族の食の備え|乳幼児・高齢者・食物アレルギー・持病(少なくとも2週間分)

粉ミルク、離乳食、やわらかい介護食、アレルギー対応食品、腎臓病などの治療用の食品。こうした「特殊な食品」は、災害で物流が止まると手に入りにくくなります。農林水産省の「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」は、ふだんから少なくとも 2 週間分を備えることを推奨しています。一般の家庭の目安(最低 3 日分〜1 週間分)より長い点に注意してください。

まず水と熱源

ガイドは、まず第一に水、そしてカセットこんろとカセットボンベを挙げています。飲み水として 1 人 1 日 1 リットル、調理などに使う水を含めると 3 リットル程度あれば安心です。ボンベは 1 人 1 週間分で 6 本程度が目安です。お湯が沸かせれば、温かい飲み物や食事が用意できます。

乳幼児

  • 母乳で足りない分は粉ミルクを使えるように、粉ミルクと哺乳びんを備えておく。紙コップや使い捨てのスプーンもあると役立ちます。
  • 飲み水は、ミルクを作る分も含めて多めに備える。
  • 使い捨て哺乳びんは、一度使ったら捨てる必要があります。
  • 離乳食は、びん詰やレトルトを少なくとも 2 週間分。月齢が進んだら、前の月齢のものを使いながら次の月齢のものを買い足します。

乳児用液体ミルクは、作る手間がなく、温めずにそのまま飲ませられ、常温で保存できます(消費者庁)。内閣府と厚生労働省などは、ライフラインが途切れても水などを使わずに授乳できる液体ミルクを、母子の状況に応じて活用するよう求めています。消費者庁は、飲み残しは雑菌が増えやすいので与えないこと、保存期間は容器によって違う(紙パックは約 6 か月、缶は約 1 年)ので表示の賞味期限を確かめることを挙げています。

高齢の家族

ガイドによると、高齢者がいる家庭の備えは一般の家庭と大きな違いはなく、水・熱源・主食・主菜・副菜のバランスが基本です。そのうえで、やわらかいおかゆ、インスタントのみそ汁、即席スープ、食べ慣れた乾物などがあると安心です。好物を多めに買い置きし、ローリングストックで回すことも勧められています。

かむ・飲み込む力が弱い人

  • ドラッグストアなどで売られている介護食品は、「ユニバーサルデザインフード」の表示(「容易にかめる」「歯ぐきでつぶせる」「舌でつぶせる」「かまなくてよい」など)を参考に選べます。
  • とろみ調整食品を備える。ガイドは、災害時に避難所で肺炎がはやるのは誤嚥性肺炎によるものが多いことが分かってきたとして、その予防のためにも備えるよう勧めています。

持病のある人(食事療法)

ガイドは、ライフラインや物流が止まっても、医師が処方した食事療法をふだんと同じように続けられる備えを求めています。腎臓病の人は、ふだん使っている特殊な食品を多めに買い置きし、ローリングストックで少なくとも 2 週間分を備えることが推奨されています。高血圧の人は、減塩の調味料を備えることなどが挙げられています。食事療法の内容は、主治医や管理栄養士に確かめてください。

食物アレルギー

  • アレルギー対応食品と飲み水を少なくとも 2 週間分。ふだん使っている食品をローリングストックで回します。
  • 食物アレルギーがあることを周りに知らせる表示カードやビブスを用意する。
  • 災害の直後は、炊き出しや支援物資にアレルゲンが含まれていないかを確かめる。水を使わない食品を積極的に使う。

ガイドの食物アレルギーのページは、日本小児臨床アレルギー学会のパンフレットにもとづいて作られています。ガイドは、出典のパンフレットでは「1 週間分」と書かれていることも注記しています。

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ふだんは

ふだん使っているミルクや離乳食、介護食、アレルギー対応食品を少し多めに買い、古いものから使って買い足します。家族が食べ慣れた味を見つけておくことが、いちばんの備えです。

もしもの時は

店に特殊な食品が並ばない時期も、家族それぞれが食べられるものを、少なくとも2週間分は手元に持てます。

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