ロープの基本の結び方|もやい結び・巻き結び・自在結び・本結びを、キャンプと防災で

ロープを結べると、キャンプではタープやテントの張り綱、荷物の固定に、災害のときは物の固定や運搬、ブルーシートの展張にと、使える場面が一気に増えます。札幌市消防局は、結索(ロープを結ぶこと)は日常生活にあふれていると同時に、災害活動や人命救助などで欠かせない最も重要な技術の一つだと説明しています。

この記事では、消防や自治体の防災の手引きに出てくる基本の結び方を、何に使うかで整理します。

まず覚えたい 5 つの結び方

結び方何に使うか特徴・注意
もやい結びロープの先端に輪を作る。輪を杭に掛ける、木や柱に結び付ける(横浜市泉区)。命綱などに使う(東京消防庁)作った輪が締まらない。ロープの太さにかかわらず結びやすい(東京消防庁)。結びやすく解きやすい(沼津市)
巻き結び棒や木、柱にロープをつなぎとめる結ぶのも解くのも簡単で確実。最後の締めつけが緩いと振動で緩むことがあるので、端はさらに半結びをかける(東京消防庁)。長いロープの途中でも作れる(横浜市泉区)
自在結びテントやタープの張り綱、ブルーシートや荷物の固定結び目を動かして、ロープの張り具合を調整できる(横浜市泉区)
本結び同じ太さ・同じ材質のロープどうしをつなぐ太さが大きく違うものや材質が違うものどうしでは解ける危険がある(東京消防庁)。結び方を誤ると「たて結び」になり、力がかかると解ける(沼津市)
二回り二結び(ふたまわりふたむすび)ロープの端を固定物に縛りつけ、ロープを張るより強固につなぎとめられる(大阪市北消防署)。東京消防庁の一覧では「結着が確実」

太さの違うロープや湿ったロープをつなぐときは「二重つなぎ」を使うと、東京消防庁の手引きにあります。

場面ごとの選び方(このサイトからの提案)

場面結び方
タープの張り綱を木に結び、反対側をペグに掛けて張る木の側はもやい結びか巻き結び、ペグの側は自在結び
洗濯物や濡れた物を干すロープを張る片側をもやい結び、もう片側を二回り二結び(沼津市の手引きも、結着を洗濯物のロープの展張に使う例を挙げています)
災害のあと、壊れた窓や屋根にブルーシートを掛けて押さえる自在結びで張り具合を調整。高い所の作業は自分でしない(下の「安全のために」)
短いロープを 2 本つなぐ同じ太さなら本結び、違えば二重つなぎ

結び方の手順は写真つきの手引きで

東京消防庁の手引きは、結索は指先や腕を中心にした体全体の一連の動作でできていて、見ただけで手際よく確実な結び方を身につけるのは難しく、的確な指導と反復訓練が要るとしています。このサイトでは文章で手順を書かず、写真つきの公的な手引きを案内します。

  • 横浜市泉区「アウトドア防災プログラム1 ロープワーク(手順書)」:もやい結び・巻結び・自在結びなどを写真で 1 手ずつ。用途の例も
  • 東京消防庁「消防少年団 指導者用マニュアル 第15章 救助」:結び方の一覧と、ロープの扱い・点検・保管
  • 国立吉備青少年自然の家「防災-5 ロープワーク」、沼津市「ロープ結索法」

自治体や消防署の防災訓練でも結索を扱うことがあります。東京消防庁の防火防災訓練の案内には、約 30 分の「ロープワーク」の訓練があります。実際に手を取って教わるのがいちばんの近道です。

ロープの点検と手入れ

東京消防庁の手引きから、家庭やキャンプでも役立つ点を抜き出しました。

  • 使う前に点検:切れた所、型くずれ、すり減り、ひどい汚れや焼けた所、薬品が付いたと思われる所がないか。
  • 使うとき:柱や窓枠、壁の角に当たる所は保護の布などを当てる。ロープどうしがこすれる使い方を避ける。火の近くで使わない。引きずったり踏んだりしない。
  • しまうとき:濡れたロープは陰干しする(直射日光や火は使わない)。直射日光を避け、風通しのよい冷暗所に、床や地面に直接置かずにしまう。
  • 使うのをやめる目安:傷があるもの、すり減りや型くずれがひどいもの、焼けた所があるもの、落下などで大きな力がかかったと思われるもの、薬品で汚れたもの。

沼津市の手引きは、結んだあとのロープの端は 15 cm 以上(こぶし一握り分)の余裕をとるよう書いています。

安全のために

  • 人の体を確保する結び方は講習で:もやい結びを体に結んで墜落を防ぐ方法について、大阪市北消防署は、墜落制止用器具(安全帯)がない場合の緊急の手段と位置づけています。人をつり上げる・つり下げる救助の結び方は、消防の講習や訓練で教わってください。
  • シーツをつなぐ避難は最後の手段:東京消防庁の手引きは、火災で避難路が断たれ避難器具もない場合の方法としてシーツや毛布をつなぐ結び方を紹介しつつ、強度が足りなかったり結び目が緩かったりすると切れたり解けたりする危険があるとしています。
  • ロープを首に巻く遊びは、子どもに絶対させない(東京消防庁の手引きも厳しく禁止しています)。

ふだんは

キャンプで、タープの張り綱は自在結び、木に結ぶときはもやい結びや巻き結び。使うたびに手が覚えます。

もしもの時は

災害のあと、ブルーシートや荷物の固定、物干しのロープ張りに、同じ結び方がそのまま使えます。

出典と調べた日

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