第10章 キャンプと環境教育
このページは「キャンプ指導の基礎」の一部です。キャンプ指導の一般的な知識をまとめたもので、特定の資格講習の公式教材ではありません。本文の[番号]は、ページの下の「出典と調べた日」の番号です。
キャンプが環境教育の土台になる理由、地球環境の現状(オーバーシュート)、環境教育の目的、「地球規模で考え、足元から行動する」の実践を学びます。
このページで学ぶこと
- 体で学ぶ環境の学習
- オーバーシュートとエコロジカル・フットプリント
- 知識・理解・行動をつなぐ
10.1 キャンプは環境教育の土台
キャンプは自然のなかで行う活動なので、さまざまな自然環境に触れ、その変化を体験できます。肌で自然を感じ、知ることが、自然への理解と環境教育の土台になります。焚き火のぬくもりや、テントで寝泊まりする大変さと便利さも、体で学ぶ環境の学習です。
10.2 地球環境の現状
人類の資源の消費量が、地球が再生できる量(生物生産力)を上回っている状態を「オーバーシュート」と言います。WWF ジャパンと Global Footprint Network は、地球が 1970 年代初頭にオーバーシュートの状態になったとしています [14b][15]。人類の需要が環境に与える負荷を面積で表したものが「エコロジカル・フットプリント」です。
10.3 環境教育の目的
環境教育の大きな目的は、環境や自然についての知識と理解を得て、環境の問題の解決に向けて、少しでも行動できる市民を育てることです。知識を得るだけでも、理解するだけでも、行動にはつながりません。キャンプは、知識・理解・行動をつなぐ体験の場になります。
10.4 「地球規模で考え、足元から行動する」
環境教育では、「地球規模で考え、足元から行動する(Think globally, act locally)」という言葉がよく使われます(出どころには諸説あります。付録 A)。これをキャンプで実践するには、次のようなプログラムを取り入れます。
- 自然環境のなかでのキャンプ
- 地域に出かけ、その土地の文化(里山の暮らし、食、祭りなど)を学ぶ
- 地域の人と交流する(地元の野菜を使った料理など、地産地消を学ぶ)
普段の生活での行動にもつなげましょう。たとえば電気がどのように作られ、地球にどんな影響を与えているかを考え、必要な分だけを大切に使うことは、二酸化炭素の排出を減らすことにつながります。
考えてみよう
- キャンプで使った水や燃料の量を記録し、家での量と比べてみましょう。
- 地域の文化(食・祭り・里山の暮らし)を学ぶプログラムを一つ考えてみましょう。
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ふだんは
キャンプで「必要な分だけ使う」暮らしを体験し、家での水や電気の使い方を見直します。
もしもの時は
限られた水や電気で暮らす経験は、停電や断水のときにそのまま役に立ちます。
出典と調べた日
- [14b] WWF ジャパン「アース・オーバーシュート・デー」関連のプレスリリース (2026-10-31 に確認)
- [15] Global Footprint Network "Earth Overshoot Day: Media Backgrounder" (2026-10-31 に確認)