避難所まで歩ける体をつくる|厚生労働省の運動ガイドを、備えにつなげる
災害のときは、避難所まで歩く、水や荷物を運ぶ、階段を上り下りする、といった場面が増えます。特別な訓練をしなくても、ふだんの運動の目安を満たすことが、そうした力の土台になります。ここでは、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の目安を、備えにつなげて考えます。
ガイドの目安
ガイドはまず、全体の方向として「個人差を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組む」「今よりも少しでも多く身体を動かす」ことを掲げています。そのうえで、次の目安を示しています。
| 対象 | 身体活動 | 運動・筋力トレーニング |
|---|---|---|
| 成人 | 歩行かそれと同じ強さ以上の身体活動を1 日 60 分以上(1 日約 8,000 歩以上) | 息が弾み汗をかく程度の運動を週 60 分以上。筋力トレーニングを週 2〜3 日 |
| 高齢者 | 歩行かそれと同じ強さ以上の身体活動を1 日 40 分以上(1 日約 6,000 歩以上) | 筋力・バランス・柔軟性などを組み合わせた運動を週 3 日以上。筋力トレーニングを週 2〜3 日 |
どちらも、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意することが勧められています。成人の 8,000 歩は、60 分の歩行(約 6,000 歩)と、家事などの生活の中の活動(約 2,000 歩)を合わせた数です。高齢者の 6,000 歩も、40 分の歩行(約 4,000 歩)と生活の中の活動(約 2,000 歩)の合計です。
筋力トレーニングには、ダンベルやマシンを使うものだけでなく、腕立て伏せやスクワットのように自分の体重を使う運動も含まれます。
備えにつなげる工夫
ここからは、ガイドの目安を備えに生かすための、このサイトからの提案です。
- 避難所までの道を歩いてみる。国土交通省のハザードマップポータルサイトで地域の災害のリスクを調べ、自治体が指定している避難所を確かめます。ふだんの散歩をその道に変えると、歩く時間と道順の確認を一度にできます。
- 夜や雨の日の道も知っておく。明るい時間だけでなく、条件の違う日にも歩いておくと、迷いにくくなります。
- 階段を使う。エレベーターが止まったときに上り下りする力を、ふだんから育てます。
- 自分の体重で筋力トレーニングをする。週 2〜3 日、スクワットなど無理のない回数から始めます。
無理をしないために
ガイドは、怪我や体調に注意して無理をしないことが大切だとしています。高齢の方、とくに体の機能が落ちている方は、転倒に注意してください。持病のある方や、運動を始めてよいか気になる方は、医師などの専門家に相談してから始めてください。安全についてもご覧ください。
ふだんは
ふだんの散歩や買い物の道を、ときどき避難所までの道に変えて歩きます。階段を使い、週に何日かはスクワットなどの筋力トレーニングを取り入れます。
もしもの時は
避難所までの道と、そこまで歩くのにかかる時間を体が覚えています。荷物を持って歩く力も、ふだんの運動で育っています。
出典と調べた日
- 厚生労働省「身体活動・運動の推進」(健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023) (2026-10-31 に確認)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要)」(PDF) (2026-10-31 に確認)
- 厚生労働省「推奨事項 成人版」(PDF) (2026-10-31 に確認)
- 厚生労働省「推奨事項 高齢者版」(PDF) (2026-10-31 に確認)
- 国土交通省 ハザードマップポータルサイト (2026-10-31 に確認)