テントや車の中で火を使わない|キャンプと避難の一酸化炭素中毒を防ぐ

キャンプの夜や停電の夜、寒さをしのごうとテントや車の中で火を使う。これが、一酸化炭素(CO)中毒のよくある入り口です。製品評価技術基盤機構(NITE)と消費者庁は、テントの中など換気が不十分な場所で、たき火・こんろ・ストーブ・ランタンなどを燃やすと一酸化炭素中毒のおそれがあるとして、必ず屋外の風通しのよい場所で使うよう呼びかけています。

一酸化炭素はなぜ危ないか

一酸化炭素は色もにおいもない気体で、毒性がとても強いガスです。NITE によると、空気中の濃度が 0.02%(200ppm)に上がると頭痛などが起こります。気づかないうちに濃度が上がるのが怖いところです。

テントの中は数分で危険な濃度になる

NITE は、テントの中で燃焼器具を使う実験を行っています。

実験の条件200ppm を超えるまでの時間
2 ルームのテントの中でたき火約 9 分
ソロキャンプ用のテントでフライシートを閉め、ホワイトガソリン式のポータブルストーブを使用約 15 分

どちらも、30 分もたたないうちに頭痛などが起こる濃度に達しています。「少しの時間だけ」「入口を少し開けているから」は、安全の理由になりません。

避難のときも同じ

NITE は 2025 年の注意喚起で、避難先としてのテントの中や車の中など、狭い場所でカセットこんろを使わないよう呼びかけています。周りの物に火がつく火災のおそれに加え、不完全燃焼で一酸化炭素中毒に至るおそれがあるためです。

携帯発電機は、物置・倉庫・車内・テント内など、屋内や排ガスがこもる場所では絶対に使わないこととされています。NITE に通知があった事故のうち、2020 年から 2024 年までの 5 年間に、カセットボンベ等の事故は 204 件、携帯発電機の事故は 21 件ありました。携帯発電機の事故は、屋内で使って一酸化炭素中毒になり、1 件で複数の人が被害に遭い、死亡事故になる割合が高いと NITE は分析しています。

炭も同じです。NITE は、キャンプ場のバンガローの中で炭を入れた七輪を使い、2 人が亡くなった事故を紹介しています。

燃える道具と場所の目安

上の NITE・消費者庁の注意を、道具ごとにこのサイトで整理した表です。

道具使う場所
たき火・炭(七輪・バーベキューこんろ)屋外の風通しのよい場所だけ。テント・タープの下に閉じた空間を作らない
ガスこんろ・バーナー・ランタン・ストーブ屋外の風通しのよい場所。テントや車の中では使わない
カセットこんろ(停電時)家の中で使うときは換気をする。避難先のテントや車の中では使わない
携帯発電機屋外だけ。物置・倉庫・車内・テント内では絶対に使わない

家の中でカセットこんろを使うときの換気は、製品の取扱説明書に従ってください。

気分が悪くなったら

NITE は、燃焼器具を使っていて気分が悪くなったら、まず換気をすること、換気をしても回復しなければ救急車を呼ぶことを勧めています。頭痛やめまいを「疲れのせい」と思い込まないことが大切です。

寒い夜を火を使わずに過ごす

ここからは、このサイトからの提案です。テントの中を暖めようとするより、体を冷やさない工夫に切り替えます。季節に合った寝袋、地面からの冷えを断つマット、重ね着、帽子や靴下、温かい飲み物を魔法瓶に入れておく、などです。停電の夜も、毛布や寝袋に家族で入ると、火を使わずに過ごしやすくなります。

ふだんは

キャンプでは、こんろもランタンもストーブも、屋外の風通しのよい場所で使います。寒い夜は、火ではなく寝袋や服で体を温めます。

もしもの時は

避難先のテントや車の中では、カセットこんろや発電機を使いません。停電の夜も、排ガスがこもる場所に燃える道具を持ち込まずに過ごせます。

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