山岳遭難の現状と登山計画書|令和7年は3,122件・3,623人

山の事故は、特別な登山者だけのものではありません。警察庁の統計から、令和 7 年(2025 年)の山岳遭難の姿と、登山計画書の役割をまとめます。

令和 7 年の山岳遭難(警察庁)

項目数
発生件数3,122 件
遭難者3,623 人
うち死者・行方不明者332 人
うち負傷者1,480 人
うち無事救助1,811 人

警察庁は、令和 2 年から 3 年連続で増え、令和 6 年はいったん減ったものの、令和 7 年は再び増えたとしています。

何が原因か

遭難の態様(どんな形で遭難したか)は、道迷いが 30.9% で最も多く、次いで転倒 19.2%、滑落 17.3% でした。道に迷うこと、足元で転ぶこと、すべり落ちることで、半分以上を占めています。

だれが遭難しているか

  • 遭難者のうち 60 歳以上が 1,723 人(47.6%)、40 歳以上では 2,739 人(75.6%)でした。
  • 死者・行方不明者に限ると、60 歳以上が 221 人で全体の 66.6% を占めます。
  • 単独登山の遭難者のうち死者・行方不明者の割合は 15.3% で、2 人以上の複数登山(5.5%)より 9.8 ポイント高くなっています。
  • 発生件数の 76.3% は、遭難現場から携帯電話や無線機で救助を求めています。

登山計画書は何のためか

警察庁は、登山計画書(登山届)を家族や職場と共有しておくと、万一の場合の素早い捜索救助の手がかりになり、また計画に不備がないかを前もって確かめるものでもある、としています。出し方は、登山口の登山届ポスト、インターネット、登山地図アプリを使って、都道府県警察や自治体に提出する方法が挙げられています。

地域によっては届出が義務です。たとえば長野県は、県内で指定された登山道を通るときは登山計画書の届出が必要だとしています。行き先の都道府県のルールを確かめてください。

計画書に書いておきたいのは、行き先とルート、メンバー、日程と下山の予定時刻、装備、緊急時の連絡先です(このサイトの整理)。

道に迷ったと思ったら

警察庁は、「道に迷ったかも」と思ったら、むやみに進まず、歩いて来た道をたどって正規の登山道まで引き返すよう呼びかけています。地図と現在地をこまめに確かめ、早めに判断することが、道迷いを遭難にしないこつです。

転倒・滑落に備える体

転倒と滑落を合わせると、遭難の 3 分の 1 を超えます。足腰の筋力とバランスは、ふだんの運動で育てられます。山で転ばない体をつくるもあわせてご覧ください。

ふだんは

近くの低い山でも、行き先と帰りの時間を家族に伝え、登山計画書を出してから歩きます。道に迷ったかもしれないと思ったら、来た道を引き返す練習もしておきます。

もしもの時は

もしものとき、計画書が捜索の手がかりになります。ふだんから身についた「引き返す」判断が、遭難を防ぎます。

出典と調べた日

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