停電への備え|ポータブル電源・発電機・ろうそく・通電火災

大きな地震や台風のあとは、広い範囲で停電が起きます。停電のときに役に立つ道具は、使い方を間違えると事故のもとにもなります。ここでは、明かり・電源・復旧の3つに分けて、国の機関が注意していることをまとめます。冷蔵庫の食品の扱いは停電のときの冷蔵庫の食品をご覧ください。

明かり:ろうそくより懐中電灯

消防庁消防研究センターは、地震のあとの注意として、明かりや暖をとる目的で、屋内でろうそくなどの裸火は極力使わないよう呼びかけています。地震で物が散乱し、ふだんは無い場所に燃えやすいものがあるため、屋内はいつにも増して裸火から着火しやすい状況にある、というのが理由です。

内閣府も、余震で暖房・調理・照明の器具が倒れて火災になるのを防ぐため、転倒時に燃焼を止める機能などを意識して器具を選ぶよう勧めています。同じページによれば、夜間の地震で停電した場合に備えて足元灯や懐中電灯を準備していると答えた世帯は約43%と、半数に満たない状態でした(平成29年の防災世論調査)。

  • 懐中電灯は家族の人数分を、寝室など手の届くところに(このサイトからの提案)。
  • キャンプで使うヘッドランプやランタンは、停電のときにもそのまま使えます。両手が空くヘッドランプは、片付けや移動のときに便利です(同)。

電源:ポータブル電源とモバイルバッテリー

ポータブル電源やモバイルバッテリーには、リチウムイオン電池が使われていることが多く、NITE(製品評価技術基盤機構)は、熱や強い衝撃を与えないことを気を付けるポイントに挙げています。総エネルギー量が大きい製品ほど事故のときの発熱量も大きくなるため、大容量のポータブル電源はより注意が必要です。

場面消費者庁・NITE の注意
持ち運び落とすなどの衝撃を与えない。強い衝撃のあとに発熱・変形などの異常を感じたら使用を中止し、修理窓口に相談する
使う場所高温の環境での使用は控える。屋外では、防水・防塵性能を持つ製品の使用を検討する
しまう場所長く使わないときは、箱に入れて直射日光の当たらない冷暗所に保管する
リコールリコールの対象製品は、異常がなくても直ちに使用を中止し、販売店や製造事業者に連絡する

NITE は、ポータブル電源には可燃性の電解液を含む電池が複数入っていて、一度発火すると複数の電池が次々に発火し、大きな火災につながるおそれがあるとしています。買ったら、製品名と型番でリコールの対象でないかを一度確かめておきましょう(このサイトからの提案)。

携帯発電機:屋内では絶対に使わない

NITE は、携帯発電機を屋内や、物置・倉庫・自動車内・テント内など換気が悪く排ガスがこもる場所では絶対に使わないよう呼びかけています。2020年から2024年までの5年間の携帯発電機の事故は21件で、屋内で使ったことによる一酸化炭素中毒が多く、1件で複数の人が被害に遭い、死亡事故になる割合が高いとしています。消費者庁も、屋外であっても自動車内やテント内で使うと屋内と同じ危険があるとしています。

資源エネルギー庁は、運転中の発電機の排気には一酸化炭素が多く含まれ、一酸化炭素中毒になる危険があると説明しています。一酸化炭素中毒の詳しい説明はテントや車の中で火を使わないをご覧ください。

復旧のとき:通電火災を防ぐ

資源エネルギー庁によると、停電する寸前まで使っていた電化製品は、電気が復旧すると急に電気が流れます。そのときに漏電したり、燃えやすいものに触れた状態で発熱したりして起きるのが「通電火災」です。

  1. 停電中:電気機器のスイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜く(消防庁)。特にヒーターを内蔵した電気ストーブなどの電熱器具は、プラグを抜く(消費者庁)。
  2. 家を離れるとき:時間に余裕があれば、分電盤のブレーカーを切る(消費者庁・消防庁・資源エネルギー庁)。
  3. 復旧したあと:電源プラグやコードの傷み、製品の焦げ跡など、外観に異常がないかを確かめてからブレーカーを入れ、プラグを1台ずつコンセントに差して、様子を見ながら使う(消費者庁)。
  4. あとから:外見に傷みがなくても、壁の中の配線や機器の内部が壊れていて、電気が戻ってから長い時間がたってから火災になることがある。煙などの異常に気づいたら、すぐにブレーカーを落として消防に連絡する(消防庁)。

ブレーカーを落とす余裕がないときに備える装置として、感震ブレーカーがあります。

停電への備えのチェック(このサイトからの提案)

  • 懐中電灯・ヘッドランプと予備の電池
  • 充電しておいたモバイルバッテリー(使いながら充電を保つ)
  • 電池式のラジオ
  • カセットこんろとボンベ(使い方はポリ袋調理の記事に)
  • 冷凍庫にペットボトルの氷(冷蔵庫の保冷に)
  • 夜に停電したときの、家族それぞれの懐中電灯の置き場所

ふだんは

懐中電灯の置き場所を家族で決め、ポータブル電源やモバイルバッテリーはキャンプで使いながら充電しておきます。

もしもの時は

停電しても、明かりと電源を安全に確保し、復旧したときに火事を起こさずに電気を戻せます。

出典と調べた日

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