大雪の情報の読み方|2週間前の早期天候情報から警報・気象防災速報(短時間大雪)まで(気象庁)

大雪は、何日も前から少しずつ予告されます。気象庁は、2 週間先の「かなり多い」降雪の予告から、数時間前の警報、降っている最中の速報まで、段階的に情報を出しています。この記事では、気象庁の資料から、大雪の情報の種類と、受け取ったときに何をすればよいかをまとめます。

大雪の情報は段階的に出る

情報いつ気象庁の説明
早期天候情報(大雪)6〜14 日後が対象その地域・時期として 10 年に 1 度程度しか起きないような「かなり多い」降雪量になる確率が 30% 以上と予想されたとき。日本海側を中心とした地域で、11〜3 月の毎週月曜日と木曜日の 14 時 30 分ごろに発表
早期注意情報(警報級の可能性)5 日先まで警報級の大雪の可能性を[高][中]の 2 段階で発表
気象解説情報数日〜1 日程度前警報・注意報に先立って、大雪を予告する
大雪注意報・大雪警報警報はおおむね 3〜6 時間前社会的影響の大きい災害が起こるおそれがあるときに大雪警報
気象防災速報(短時間大雪)降っている最中一層の警戒が必要な短時間の大雪が見込まれるとき
大雪特別警報—数十年に一度の降雪量となる大雪が予想されるとき

注意報・警報・特別警報

  • 大雪注意報:降雪や積雪による住家などの被害や交通障害など、大雪で災害が起きるおそれがあるとき。
  • 大雪警報:大雪で重大な災害が起きるおそれがあるとき。
  • 大雪特別警報:府県程度の広がりで 50 年に一度の積雪深になり、その後も警報級の降雪が丸一日程度以上続くと予想されるとき。気象庁は、該当する主な例として「昭和 38 年 1 月豪雪」「昭和 56 年豪雪」を挙げています。

注意報・警報の基準(何 cm 降ったら発表するか)は、市町村ごとに違います。気象庁のホームページの「警報・注意報発表基準一覧表」で、自分の住む市町村の基準を確かめられます。

「暴風雪警報」は、「大雪+暴風」という意味ではありません。雪を伴う暴風で重大な災害が起きるおそれがあるときの警報で、暴風で雪が舞って視界が遮られることへの警戒も含みます。大雪で重大な災害が起きるおそれがあるときは、別に大雪警報が出ます。暴風雪から身を守る方法は「暴風雪・ホワイトアウトから身を守る」へ。

2026 年 5 月の見直しで、何が変わったか

2026 年 5 月 29 日から、新しい防災気象情報の運用が始まりました。名前にレベルの数字が付いたのは、河川氾濫・大雨・土砂災害・高潮の情報です。大雪・暴風雪の特別警報・警報・注意報は、これまでと変わりません。気象庁は、これらの特別警報や警報は、警戒レベル 5(緊急安全確保)や警戒レベル 3(高齢者等避難)には相当しないことに注意するよう書いています(警戒レベルの読み方は「警戒レベルと避難情報」へ)。

一方、短時間の大雪の情報は名前が変わりました。以前の「顕著な大雪に関する気象情報」は、2026 年 5 月から「気象防災速報(短時間大雪)」になりました。この情報は令和元年(2019 年)11 月に北陸と東北の一部で始まり、その後対象の地域が広がりました。おおむね 3 時間で 20〜25cm、または 6 時間で 30〜40cm の降雪を観測し、その後も警報級の降雪が続くと予想されるときに発表されます(値は観測地点ごとに違います)。気象庁は、この情報が出た地域では不要不急の外出を控え、ほかの地域からもその地域に向かわないことが大切だとしています。

日本海側の大雪と「JPCZ」

JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)は、冬に日本海で、寒気の吹き出しに伴ってできる、水平の広がりが 1,000km 程度の収束帯です。強い冬型の気圧配置のときなどに、この付近で雪雲が発達し、本州の日本海側で局地的に大雪になることがあります。発達した雪雲が同じ地域に流れ込み続けると、短時間で記録的な大雪になります。

気象庁によると、2018 年 2 月には福井市で、昭和 56 年豪雪以降で最も深い 147cm の積雪を記録し、国道 8 号で 1,500 台を超える車が動けなくなり、自衛隊が災害派遣されました。2026 年 1〜2 月に北陸から山陰で観測された短い期間の記録的な降雪も、JPCZ によるものと分析されています。

太平洋側の大雪

関東地方の大雪は、ほとんどが本州の南の海上を東へ進む「南岸低気圧」によるものです。気象庁は、南岸低気圧の雨や雪の予報は、低気圧の通るコースと雨雪を降らせる雲の広がり方の両方を正確に予測する必要があるため、難しい場合が多いと説明しています。雪に慣れていない地域ほど、数 cm の雪でも交通が止まり、転ぶ人が増えます。予報が「雨か雪」のときは、雪になったときの予定を考えておきます。

なお、天気の話題で耳にする「爆弾低気圧」は、気象庁は使わない言葉です。気象庁は「急速に発達する低気圧」と言い換えています。

「寒波」とは

気象庁の用語で「寒波」は、主に冬に、広い地域に 2〜3 日またはそれ以上にわたって、目立って気温を下げる寒気が来ることです。寒さの予告も、早期天候情報(5 日間の平均気温が「かなり低い」)で 6〜14 日後を対象に出ます。

情報を受け取ったら(このサイトからの提案)

情報すること
早期天候情報灯油や食料、飲み水を少し多めに用意する。除雪道具と車の冬装備を点検する
早期注意情報[高]その日の外出や運転の予定を見直す。離れて住む家族に連絡する
大雪警報車で出かけない。家の周りの給排気口や通路を確かめる
気象防災速報(短時間大雪)外出しない。その地域へ向かわない

雪下ろしは「雪下ろし・除雪の事故を防ぐ」、車の立ち往生は「大雪で車が立ち往生したら」、水道の凍結は「水道管の凍結を防ぐ」へ。英語版の記事は「Heavy snow warnings in Japan」です。

ふだんは

自分の住む市町村の大雪警報の基準を、気象庁の「警報・注意報発表基準一覧表」で確かめておきましょう。

もしもの時は

「気象防災速報(短時間大雪)」が出たら、外出をやめ、その地域へ向かわないようにします。

出典と調べた日

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