ストーブ・暖房器具の火災を防ぐ|給油口のふた、ガソリンの誤給油、洗濯物、寝ている間の布団(NITE・東京消防庁)

暖房を使い始める季節は、暖房器具の事故が増える季節でもあります。NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2020〜2024 年の 5 年間に通知された主な暖房器具の事故は 596 件で、そのうち電気ストーブと石油ストーブ・ファンヒーター(石油暖房器具)の事故が約 8 割を占めました。事故は 11 月ごろから大きく増え、12 月がピークになります。この記事では、NITE と東京消防庁の資料から、暖房器具の火災と事故を防ぐポイントをまとめます。

石油ストーブ・ファンヒーター

NITE によると、石油暖房器具の事故は、カートリッジタンクに給油したときの灯油漏れ、洗濯物などの可燃物の接触、ガソリンの誤給油によるものが多くなっています。NITE と東京消防庁の注意点をまとめると、次のとおりです。

  • 給油は火を消してから行う(東京消防庁)。
  • カートリッジタンクの給油口のふたが確実に閉まっているか、漏れがないかを確かめる(NITE)。
  • ガソリンを入れない:灯油は灯油用のポリタンクなどの専用の容器に、ガソリンは消防法に適合した金属製の携行缶に入れて保管し、取り違えを防ぐ(NITE)。前のシーズンの残りの灯油は使わない(経済産業省・NITE の英語の発表)。
  • 周りに燃える物を置かない:暖房器具と壁や可燃物との距離を十分にとる。洗濯物は乾かさない(NITE)。
  • 外出時や寝るときは必ず消す(東京消防庁)。

灯油の保管

  • NITE は、灯油はシーズン中に使い切り、持ち越さないよう呼びかけています。保管は、できるだけ色の濃い容器に入れ、ふたをしっかり閉めて、日の当たらない暗い場所にします。
  • NITE によると、変質した灯油を芯式の石油ストーブで使うと、芯に固着して芯が下がらなくなり、火を消せなくなることがあります。昨シーズンの灯油が残っていたら、タンクや本体から抜いて、処分は購入した店などに相談します。
  • 消防庁は、灯油用の容器は金属製か、ポリエチレン製で確認済みの表示などが付いたものを使い、直射日光を避けた冷暗所に保管するよう呼びかけています。NITE によると、日本ポリエチレンブロー製品工業会は、製造から 5 年たったポリタンクの取り替えを勧めています。
  • 東京消防庁は、石油ストーブを消さずに手動ポンプで給油するなど、誤った取り扱いで火災になった例があるとしています。

電気ストーブ

東京消防庁によると、ストーブが原因の住宅火災の約 8 割は電気ストーブによるものです。令和 6 年に東京消防庁の管内で起きたストーブの住宅火災 87 件のうち、73 件が電気ストーブでした。東京消防庁は、死者が出たストーブ火災では、可燃物の接触や落下によるものが多く、寝ている間の布団の接触も多く起きているとして注意しています。

  • ストーブの上や近くで洗濯物を乾かさない。
  • 寝るときや出かけるときは必ず消す。布団やカーテンから離して置く。

米国の消防庁(USFA)は、ストーブは燃える物から少なくとも 3 フィート(約 0.9 m)離し、延長コードや電源タップを使わずに壁のコンセントに直接差すよう求めています(このサイトでは参考として紹介します)。

シーズンの初めに(このサイトからの提案)

  • 出す前に、本体とコード・プラグの傷みを確かめる。取扱説明書をもう一度読む。
  • 去年の灯油は使わず、新しい灯油を買う。灯油とガソリンの容器を離れた場所に分けて置く。
  • 住宅用火災警報器が鳴るか、ボタンを押して確かめる(「住宅用火災警報器」)。
  • 石油ストーブを使う部屋は、ときどき換気する。一酸化炭素については「テントや車の中で火を使わない」へ。

停電のときの暖のとり方は「停電への備え」、火が出たときは「消火器の使い方」へ。英語版には、米国と日本の注意を比べた記事があります:Space heater and kerosene heater safety。

ふだんは

ストーブを出す前に、コードや本体の傷みと給油口のふたを確かめ、去年の灯油は使わないようにしましょう。

もしもの時は

停電明けや寒波で暖房を急に使う日ほど、洗濯物や布団との距離に気をつけ、寝るときは必ず消します。

出典と調べた日

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