冬道の運転|スタッドレスでもチェーン規制は通れない、ブラックアイスと橋の上、ノーマルタイヤは制動距離約1.7倍(国交省・JAF)

雪道と凍った道では、ふだんの運転の感覚が通用しません。この記事では、国土交通省・寒地土木研究所・北海道警察と、日本自動車連盟(JAF)の実験の結果から、冬用タイヤとチェーン、凍結路の運転をまとめます。大雪で動けなくなったときのことは「大雪で車が立ち往生したら」へ。

冬用タイヤ

  • 雪道や凍った道を走るときは、都道府県の規則で滑り止めの措置が求められ(沖縄県を除く)、反則金が適用される場合があります(大型 7 千円、普通 6 千円。国土交通省 四国地方整備局)。
  • スタッドレスタイヤは全部の車輪に着けます。ゴムが硬くなるので、使い始めてから 3 年ぐらいが使用限度の目安です(国土交通省 三重河川国道事務所)。
  • 国内メーカーなどの冬用タイヤでは、使用限度の目安として、溝が新品の時の 50% まですり減ると「プラットホーム」という目印が溝の表面に現れます(国土交通省)。
  • オールシーズンタイヤは、ちらつく程度の降雪で路面の一部が雪に覆われるような状況を想定したタイヤです。厳しい雪道や凍った道を走るなら、スノーフレークマークが表示された冬用タイヤを全部の車輪に着けるよう、国土交通省は求めています。

チェーン規制

国土交通省によると、チェーン規制は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が出るような異例の降雪のときに行います。スタッドレスタイヤを着けていても、タイヤチェーンをしていない車は、チェーン規制の区間を通れません。4WD の車も対象で、スプレーで薬剤を吹き付けるタイプの滑り止めでは通れません。チェーンは駆動輪に着けるのが基本で、規制区間の手前で装着を確かめられます。チェーンは、雪の降らない日に一度着ける練習をしておきます(このサイトからの提案)。

見えない氷:ブラックアイス

寒地土木研究所によると、ブラックアイスは厚さ 1mm 未満の氷の膜が舗装の表面にある状態で、路面に残る水分が少なく、路面の温度が氷点下のときに出てきます。橋は上と下から冷やされるため、ほかの路面が乾いていても、そこだけ凍っていることがあります。国土交通省の三重河川国道事務所は、昼間は濡れているだけの路面が、夜には凍っていることもあると注意しています。

止まれない、上れない(JAF の実験)

  • 圧雪の道で、ノーマルタイヤはスタッドレスタイヤの約 1.7 倍、氷盤の道ではチェーンの約 1.8 倍も止まるまでの距離が長くなりました(時速 40km)。
  • ノーマルタイヤは、雪道の勾配 12% の坂でさえ上れませんでした。氷の坂では、スタッドレスタイヤにチェーンを着けると上れました。

首相官邸は、ブレーキはふだんより手前からソフトにじわっと踏んで止めるよう呼びかけています。

スリップ事故は 12 月に多い

北海道警察によると、スリップが原因の事故は、死亡事故・負傷事故ともに 12 月が最も多く、負傷事故では追突が約 6 割を占めています。初雪のあと、雪道の運転に慣れないうちが危ない時期です。車間距離をふだんの何倍も取ります(このサイトからの提案)。

止めておくとき

国土交通省の三重河川国道事務所は、凍結でワイヤーが戻らなくなることがあるため、パーキングブレーキは掛けずに輪止めを置くよう勧めています。

車に積んでおくもの

首相官邸は、冬道の装備として、タイヤチェーン・ジャッキ・牽引用ロープ・工具・ブースターケーブル・スノーヘルパーを挙げています。道路の穴や落下物を見つけたら、国土交通省の道路緊急ダイヤル(#9910)に知らせます。

英語版の記事は「Driving in Japan in winter」です。

ふだんは

雪の降らない日に、タイヤチェーンを一度着ける練習をしておきましょう。スタッドレスタイヤのプラットホームも確かめます。

もしもの時は

雪道ではブレーキを手前からじわっと踏みます。橋の上やトンネルの出入口は、乾いて見えても凍っていると考えます。

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